スズキ2馬力船外機メンテナンスの続き
ボート釣りの頼もしいパートナー、スズキ2馬力船外機DT2ですが、
前回船外機のプラグかぶりを解消するためにあれこれとメンテナンスしましたが、
その後、海上で試運転するもやはり30分ほど走るとプラグかぶりでグズッてしまったため改めてメンテナンスした内容のまとめです。
この記事の目次
現状の状態の確認
まずは前回同様に船外機を開けてキャブのチェックを行います。(詳細は前回の記事を御覧ください。)
開けてみて非常に誤解していることに気づきました。今までチョークを開けたらエンストしていると思っていたのですが、良く見てみると以下の絵のように逆でした。なのでチョークを閉じると止まるのであれば前回疑っていた2次エアとかではなく単純に燃料が濃すぎるのが問題ということになります。なのでキャブの燃料噴出回りを確認していきます。
キャブのチェックポイント
1.各種ジェットの目詰まり
ジェットが詰まっていると十分な燃料が噴出されず、始動性やアイドリング不調、吹け上がりの悪さなどに繋がります。
前回キャブの掃除をしてからそこまで時間も経っていないため、ジェット周りは問題無さそうです(そもそも燃料が濃すぎる状態なのでジェットでは無さそう)。
2.油面の確認
キャブのフロート室に溜める燃料の量が多すぎると、必要以上に燃料を吸い上げてしまったり、ガソリンが漏れるなどの症状が出ます。これも燃料が濃い場合にチェックが必要です。
フロート室を開けてフロートのチェックをします。汚れの付着などでフロートが浮かなくなっていないか、容器などに燃料を浸してきちんと浮くかなどを確認します。(すみません、写真撮り忘れました。)
次にフロートを支えている棒とフロートの根元の金具を確認します。こちらも汚れが付着して動きが悪くなっていないか、水平の位置でフロートニードルに触れる高さになっているか確認します。
フロートは問題無さそうだったので、油面は問題無さそうです。
キャブセッティング変更
ジェットとフロートは問題無さそうだったので、純粋にセッティングがあっていない気がするので、セッティングを変更していきます。
キャブの燃料量は燃調を変えたい回転域によって異なります。
アイドリング:スロージェット
アイドリング~半開:ジェットニードル、メインジェット
全開:メインジェット
私は海では主に50~70%くらいのアクセル開度で走ることが多く、結果的にプラグがかぶるので中速域での燃調が濃いということになります。
いきなりメインジェットを小さいものに変えてしまうと今度は全開域で燃料不足になったりなどの懸念もあるため、ニードルのセッティングを変更していきます。
まずはキャブのスロットル部分を外していきます。
上部のナットを緩めてから、フタの部分を外します。
そうするとこの上記のようにスロットル部分が外れます。
※ここからの作業は部品を無くしやすいため室内での作業をオススメします。
スロットルを下げた状態にしてから、上の絵の様にフタ側に押し込んでからズラしてあげると外れます。
次に上の絵にあるクリップの部分をマイナスドライバーなどで外します。
この時、クリップが飛んで行方不明になりやすいので注意してください。
そうするとクリップが外せますので、セッティングに合わせてニードルのクリップ位置を変更します。
クリップ位置を上げる:燃料が薄くなる
クリップ位置を下げる:燃料が濃くなる
今回は元が真ん中だったので、薄くなり過ぎないようにまずは一段上に上げて様子を見てみます。
後は、外したのと逆の手順でキャブを組み上げます。
メンテナンス結果
元通り組み上げたら、エンジンをかけて10分ほどアイドリングさせてみて、
暖まってきたら何度かアクセルを開けてエンジンを吹かしてプラグを確認します。
以前は少し回しただけで燃料でプラグが湿っていましたがしっかり焼けていて問題無さそうです。
家の前では思い切りアクセルを開け続けられませんので、後日釣りがてら海に試運転に行ってきました。
30分以上走りましたがグズることなく元気良く走ってくれてその後のプラグチェックでも良い感じのプラグの焼け色となっていたので、これで問題解決です。
残念ながら釣果には恵まれませんでしたのでお魚の写真はありません。
ボートを保有すると何かとメンテナンスなどの手間もありますが、それ以上に得られる楽しさがありますので、今後も釣果だけでなくボート釣りのお役立ち情報を発信していきますのでよろしくお願いします。 何かお困りごとなどあればコメントもお待ちしております。
それでは楽しいボートライフを!!